Bonne expérience! [食]
今日は再び年末の話題をひとつ。
年末にみんなで、いわゆるun grand restaurant高級レストランでディナーしてきました。
今回私の両親と妹がここアルザスに集結したのは、
実は妹Aプーの結婚が決まったことがきっかけでした。
両親は予定していた旅行先を変更して、皆でアルザスで年末を過ごすことにしたのです。
3人ともアルザスにはすでに遊びに来ていたこともあり、
せっかくだから何か新しいこと、何か思い出になる経験をしたいなと思って、
Obernaiオベルネにあるミシュランで2つ星を獲得しているレストランを予約したのでした。
2つ星レストランは私達も初めて。どきどき。未知の世界へ。
こちらがそのレストラン。立派なアルザシャンの家です。駅のすぐ前です。
昼間オベルネの街を歩きつつ、場所を確認しに行った時に撮りました。
早速ディナーの模様へ、といきたい所ですが、実はここにたどり着くまでが大変だった。。。
前日はお気に入りのChambres d'Hôtes(B&B)に滞在してて、
マダムの温かいおもてなしと共に、皆でお腹いっぱい楽しく夕食を満喫したはずだったんですが、
なんとその日の夜中、なんと5人中3人が体調不良に。
疲れのせいか、それとも食中り?、いやただの食べ過ぎか、はたまた流行りのガストロ(胃腸風邪)か
夜の間、Y氏と母と私が下痢・嘔吐・発熱のいずれかの症状に見舞われ。。。
Y氏と母は朝になっても、体調すぐれず、とりあえず1日宿で休養することに。
Y氏はかなりのしんどさと皆への気遣いから、自分だけ家に帰ろうかと言い出すし。。。
いよいよ待ちに待ったディナーのはずが、それどころではないではないか!
幸い私はだいぶ復活してたので(私のはただの食べ過ぎだったんじゃないかって?)
元気な人は1日ずっと閉じこもってるのも寂しいので、3人でオベルネへ。
もしかしてという希望を捨てず、ぎりぎりまでレストランはキャンセルしないことに。
でも、31日までクリスマーケットをやっていると聞いていたオベルネは
さすがにノエル後は閑散と寂しーい感じ。
病気の2人を置いてきているということもあり、がらんとしたクリスマスマーケットの寂しさと相まって、
心からは楽しめず。。。
前日たくさん夕飯を食べたこともあり、昼食は軽く済ませようとクレープ屋で簡単に。
病人2人のためにスーパーに寄って、食べられそうな食料を買いこんで
大丈夫かなーと心配しながら、宿に戻ったのでした。
帰ってみたら、2人とも思いのほか元気になってました。
2人が部屋で休んでいることを知ったマダムが、様子を見に来てくれて、
美味しいパスタまでご馳走になったらしい。
朝はげっそりしてたY氏が、
「今日のお昼のパスタおいしかったなあー。絶対amya達より美味しいもの食べたよ。」
と嬉しそうに自慢してくる程、回復しているではないか。^^
クレープ屋でしょぼいスナック的なもので昼食を済まし、
スーパーで(しょうもない)食料を買い込んで帰ってきたというのに、
なんだか拍子抜けな状況に、Aプーと2人で「なーっ」って言うしかありませんでしたよ。笑
ということで、めでたく5人揃って、レストランへと向かったのでした。
体調は完全ではなかっただろうけど、皆で行けて本当によかった!
初めての2つ星レストラン。
入口を入ったところから、そこらのレストランとは違うということを感じましたよ。
店に入ると、わーっと5人くらい出てきて出迎えてくれるんだもん。^^
外観はトラディショナルなアルザスの家ですが、内装はシックでとても落ち着いた雰囲気でした。
庶民の私達が感激したのは、なんといってもテーブル間の距離!
隣りの人はめっちゃ遠くなので、全く気になりません。
それだけでも優雅な雰囲気になりますね。
テーブルに着いて、メニューを選んでいる間に最初の写真にある
串とプチマカロンがアペリティフとして出されます。和テイストでした。
Y氏が熟読(のフリ)している分厚い本は、ワインリストですのよ!
この大量のリストから私達が選べるはずもなく。。。
ソムリエさんにどんな感じのワインを飲みたいのか伝えると、
ズバーっと、こちらかこちらがお勧めです、とのお答えが。
素人にはこのように明確にアドバイスして頂けるのはありがたいですな。
サービスの方もソムリエの方も、もちろん皆英語が話せます。
ムニュもあったんですが、おそらく食べきれないだろうということで、アラカルトにしました。
前菜3品(2品を2人ずつハーフポーション+1品)でお願いし、メインをそれぞれ選ぶことに。
5人もいるとたーくさんのお料理を頂きました。
日本人らしく、写真を撮らせてもらったので一挙に載せてみました~。
最初のアペリティフもそうですが、途中でこれは頼んでないけどってものがたくさん出てくるんですね。
真ん中のサーモンのテリーヌがアミューズ・ブッシュ。(それも結構大きなブリオッシュが付いてた)
この時点でお腹半分近く埋まったんじゃない。。。^^;
前菜、メインと続き、デザートを選んでる時間用には、スティック状のお菓子が出てきました。
そしてデザートの後は、コーヒー・紅茶に合わせてプチ焼き菓子が10種類以上乗せられたワゴンが。
まぁーよく食べました。ていうか、全然食べきれませんでした。
みんな基本的に胃腸が弱ってて、食べたいけど、食べられないーってなってました。笑
本当にすごいディナーだったな。
お料理はもちろんのこと、とにかくサービスが素晴らしかったです。
どの持ち場の人もプロフェショナルです。
途中で席を立った母によると、ドアを開けてくれる担当の人もいたそうです。
母不在の席の方も、さっとナプキンをたたみに来る人、
ドーム状の蓋(なんていう名前?)みたいのをお皿にかぶせる人、
なんか一大事でした。笑
隣りのテーブルも全く気にならず、楽しく落ち着いて食事ができると上に書きましたが、
その裏には何人もの人が目を光らせてたんですね。
店を出るときにもまた何人もの人が見送ってくれ、
マネージャーと思われる方とシェフも挨拶に来てくれました。とても気さくな方でした。
お料理、ワイン、お値段、サービス、雰囲気。
どれを取っても、1つ星と2つ星ってのは、かなり差があるのだなと学びました。
そんなに頻繁に行けるものでないのは確かです。
でもよい経験をしたー、と思います。
後日、フランス人の同僚に2つ星レストランに行ったんだよ、って話したら、
相当ビックリされました。彼女はアルザスのどこに星付きのレストランがあるのかも知らないって。
私達だって日本にいたら、そんなもんだろうな。
そういう意味でも、よい機会をもらって、よい経験になりましたね。
でも忘れられない一皿ってのには出会わなかったなー、とY氏と話しています。(贅沢な! 体調不良のせいじゃない?)
今のところ、私達の忘れられない一皿はトスカーナの小さな村で食べたトリュフのパスタと巨大ステーキだなぁ。
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